岩手:あの一球:08センバツ・一関学院/3 序盤に比べ球軽く /岩手
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080210-00000077-mailo-l03
茶色い細粉(さいふん)が立ち上った。矢守悠貴のミットに収まった球は、外角に球2個分程それたカーブだった。ボールを示すスコアボードの青いランプが一つ光った。
ボール球に手を出さないのは賢明だ、球も直球に絞っているみたいだ、とバッテリーは考えた。
阿部は一投という、時間にすればほんの3秒程の間に、右に構える打者の癖や特徴を探った。そうでもしなければ、制球勝負で打者を攻め立てることはできない。自分に球威がないことは分かっている。
阿部の体は、マスコミが「超高校級」と勝手に名付け、連日取り上げるようなスター投手の対極にある。
身長175センチ、体重68キロはマウンド上では細身に映る。完投できる体力があるのか、こちらがいぶかってしまうぐらいにほっそりだ。
顔の表情もあまり変化しない。青春期の青年らしくほお骨がこけ、朴訥(ぼくとつ)とした弥生顔。加えて感情を表に出さないポーカーフェース。集合写真撮影のとき、一人だけ笑っていない写真もある。性格も淡々としていて常にクール。もちろん、三振を奪取しても派手なガッツポーズはない。
最速は131キロで速球派ではない。あえて言うなら制球派。丁寧なコーナーワークと緩急の差で打たせて取るピッチングが身上だ。
小学3年から始めた投手としての処世術から、自然とそうなった。最速144キロの直球を持ち、昨夏の甲子園で投げた花巻東の同学年、菊池雄星(1年)と中学のとき、盛岡リトルシニアでプレーした...
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